九九は小学2年生の算数で習います。多くの学校では2年生の秋ごろにかけ算の単元が始まり、冬にかけて1の段から9の段までをひと通り学びます。ただ、使っている教科書や学校の進み方によって時期は前後するので、正確な予定は学校のお便りや教科書の目次で確かめてください。
この記事では、学校で九九をどんな順番で、何をねらいとして学ぶのかを整理し、家でどう手伝えばよいかを考えます。
学習指導要領での九九の位置づけ
小学校で何をいつ学ぶかは、文部科学省の学習指導要領で決まっています。いまの学習指導要領(平成29年告示)では、2年生の「数と計算」の中にかけ算(乗法)があり、次のようなことを身につけるとされています。
- かけ算の意味を理解し、どんな場面で使うかを知ること
- かけ算の場面を式に表したり、式を読み取ったりすること
- かけ算について成り立つ簡単なきまりを理解すること
- 九九について知り、1けた×1けたの計算が確実にできること
- 簡単な場合について、2けた×1けたの計算のしかたを知ること
この並びを見ると、九九を言えることと同じくらい、「1つ分の数が、いくつ分あるか」というかけ算の意味を分かることが重く見られているのが分かります。
教科書でよく見る順番
多くの教科書では、かけ算の単元が2つに分かれています。最初の単元で、かけ算の意味と、5の段・2の段・3の段・4の段を学びます。次の単元で、6の段・7の段・8の段・9の段・1の段に進み、最後に九九の表を見ながらきまりを探します。
5の段から始めるのは、手の指や時計の文字盤など、5ずつのまとまりが子どもにとって身近だからだと考えられます。2の段も「に、し、ろく、はち」と数えた経験があるので入りやすい段です。反対に、6の段から先は答えの数が大きくなり、唱えたときの音も似てくるため、つまずく子がふえます。
教科書によって段の順番が少しちがうことがあります。お子さんの教科書の順番に合わせて家でも練習すると、学校の進み方とずれずにすみます。
1つの段を学ぶときの流れ
学校では、1つの段をおおむね次のような流れで学びます。
- 場面から式を作る:「1さらに5こずつ、3さら分」のような絵を見て、5×3という式にする。
- 答えの増え方を見つける:5×1、5×2、5×3…と、かける数が1ふえると答えが5ずつふえることに気づく。
- 唱えて覚える:「ごいちがご、ごにじゅう…」と声に出して覚える。
- 使ってみる:文章題や、ばらばらの順で出された問題に答える。
家で練習するときも、いきなり暗記に入るより、この流れを意識しておくと役に立ちます。答えを忘れたとき、「5ずつふえる」ことが分かっていれば、ひとつ前の答えに5を足して自分で答えを出せるからです。
九九の先にあるもの
九九は2年生のうちに終わる内容ではありません。3年生になると、わり算や、2けた・3けたのかけ算の筆算を学びます。わり算は「九九を逆から使う」計算なので、九九があいまいなままだと、ここで計算に時間がかかります。
2年生の冬に一度言えるようになっても、春休みか3年生の初めに、もう一度通して言わせてみてください。九九は覚えた直後より、しばらく使わなかったあとに抜けやすいものです。
家で手伝えること
学校で習い始める前に、家で先取りしなければいけないわけではありません。習い始めてから家でできることは、主に次の3つです。
- 聞き役になる:子どもが唱えるのを聞くだけでも練習になります。音読の宿題と同じ感覚で、毎日少しずつ聞いてあげてください。
- 学校で今どの段をやっているかを知る:先の段まで手を広げるより、今の段を確実にするほうが子どもの負担は小さくなります。
- 生活の中でかけ算を見つける:「いちごが1人4こずつ、3人分だと何こ?」のように、かけ算の場面を会話に出してみると、式と意味が結びつきやすくなります。
具体的な練習のしかたは「家でできる1日5分の九九の練習」に、覚えにくい段については「7の段・8の段・6の段が覚えにくいわけ」にまとめています。
九九の練習には、このサイトの無料ゲーム「くくの ほしあつめ」も使えます。
出典
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」第2章 第3節 算数 第2学年 2 内容 A(3)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1384661.htm